かみさま☆戦争(2006.7.10) 「いっちゃ〜ん! ねぇっお空の上には何があるのっ?」 走ってきた、年の割に幼く見える少女の問い。学校帰りの通学路で、幼馴染みの双葉は俺の隣に並ぶ。 制服の短いスカートをひらひらとさせながら、二つ括りの髪を揺らしながら、双葉は可愛らしく首を傾げた。同級生、主に男子がこれに悩殺されるが、俺は見慣れているので堕ちない。 普段と同じ唐突な疑問に、普段通りテキトウな答えを返す。 「神様ん家がある」 「随分と広いおうちなのね?」 「家じゃない。庭が広いんだ。神様が飼ってる犬のドッグランが、いや、犬がでかい」 「いいわね。大きなわんちゃん。でも、どうしていっちゃんがそれを知っているの? 神様に会ったことがあるの?」 後ろに手を組んで、双葉は本当に不思議そうな顔をする。 高校生がこんなことを聞くか普通? それでも、俺は平然と返す。だって、嫌でも慣れてるから。 「あぁ、毎日会ってる」 「そぅ。私は会ったことがないの。いつか会えるかしらね?」 「無理だな」 「どうして?」 ……俺の神様はお前だからだよ、とは死んでも言ってやらない。こいつの夢を並べるのに空一杯必要なんだだなんて、口が裂けても言えない。 結局、双葉の視線から逃げ続け、無言を通した。俺の精神よ、勝負になる前に負けるな。 ☆ 本日の試合結果。かみさま(双葉)勝利。 -レッツ☆ウォーtop- |